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 艦首方向より

 過日、基地開設50周年を記念して航空自衛隊北部方面隊音楽隊のコンサートが行われました。それに家内は行った(私は店番)のですけれども、そこですおうが来航することを知りました。そして帰宅して「くまたかの写真、失敗したんだから行きなよ」と。前回のリベンジというわけではありませんが行ってきました。
 今回は出発前に設定確認ヨシ。と、行ったものの、見学の都合であんまり撮れなかったり。それでも他の見学者よりはしきりに写真を取りましたけれども。
 その都合というのが、今回は数名の見学者でグループを作り、乗員の方が案内するという形式だったことです。好きなタイミングで移動したりのんびり見学していると他の方が困っちゃいますし。私の時のパーサー役はまだまだ新米の若い隊員さんで、艦橋まではグループの後ろにベテランの乗員が付いておりました。
 さて、この支援艦すおうはその名の通り、他の戦闘艦艇の様々な支援をする非戦闘艦であります。
 主な任務は訓練の支援で、もうひとつの大きな任務が自力航行できない艦艇の曳航だそうです。他にも輸送任務も行なっております。

艦橋部

 ステルス性を重視した、というより必要な容積上こうなった印象の無骨な構造物。どことなくコンテナ船の艦橋を思いましたが、地味に当っていたり。
 構造物は見えているデッキより三層構造。なお後部デッキはさらに一層下なので実質四階。各層のデッキを歩いた時はそうでもありませんでしたが、艦橋後部戦闘区画の窓(アンテナマストの下あたりの飛び出た部屋)から下を見下ろすと結構な高さがあり、どれくらいの高さなのか尋ねるも『わかりません』 ……がんばれ、隊員さん!  

 艦尾より

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 ごらんの通り後部デッキが低く広くとってあるせいか、構造物は中部から前方にあるような印象。どことなくスリッパのようにも思えます。
 この日は肌寒く、風と波があったので揺れておりました。




 後部デッキ

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 テントが張ってあったので全面を写せませんでしたが、実際に立ってみると思いのほか広いデッキ。
 訓練の支援に際してはここに無線誘導の標的船バラクーダを搭載したり、輸送任務に際してはコンテナやトラックを積載するそうです。  

 クレーン

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 パーサー役が最初に紹介したのが、すおうの主要装備と言っても良いクレーン。
 油圧式で表記の通り最大5tまでを吊り下げられます。標的船を積んだり降ろしたり、航空機の航空魚雷投下訓練の後には模擬魚雷を回収するのに使います。
 東北の震災においてはコンテナやトラックを載せたり降ろしたりと輸送任務でも活躍。  

 内火艇のお尻

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 艦が接岸できない場所への乗員や物資の輸送、接岸できるか入港できるかなど安全確認などの補助に使用されます。
 こうして吊り上げていると小さく見えますが立ち乗りであれば25名が乗れるそうです。
 丸いお尻がキュート。

 木材

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 艦橋へ行く屋外通路に置いてあったミリオタにはおなじみの木材。
 見学者はなぜ積んでいるのかわからないようでしたので。
 攻撃されて艦体に穴が空いた場合、特に喫水下をやられた場合、当然浸水し沈没の危険があるわけです。その穴に楔を打ち込んでふさいで、角材で突っ張りをして応急処置をするのです。ちなみにこれ、大航海時代の木造船から変わらない伝統的手法です。現代的に言えばダメージコントロール。

 内火艇の舳先

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 この位置からでもやっぱりサイズがわからないや……
 お尻とは変わってちょっと精悍というか無骨さを感じます。
 

 探照灯

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 平たくサーチライト。艦橋後方に両舷一基ずつ設置。照らしたり、光信号を送ったりするのに使用。意外とコンパクト。
 この隣りには倍率20倍の望遠鏡も設置し、安全確保に務めております。
 

 救命艇

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 内火艇(左舷)とは別に作業艇(右舷中デッキ上)も搭載しておりますが、それでも非常用に装備。
 民間船のそれと同様、海に投下すると膨らむゴムボートだそうです。
 

 艦橋上級士官席

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 艦長は右舷側に、その上級となる艦隊司令官――提督が座乗した際の専用席。
 使用の際は艦長席同様、階級に応じた色の布が掛けられるとのこと。
 ここを見学中、右舷のドアが突然開き、『どうも、私が艦長です』と明るくライトなノリで艦長登場。軽いジョークも嗜む素敵な紳士で見学者との記念撮影に応じておられました。

 艦橋操舵関係

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 艦船にとって重要な装置、操舵。シンプルにまとまっています。左側のパネルには風向きや風速、巡航速度など航行に必要なさまざまな情報が表示されるそうです。
 写真には撮れませんでしたが、この背後の部屋にコンピュータがあり、室温が常に一定に保たれてあるそうで。当日は体感的には冷房だったので寒いと言う見学者もおられました。標的船バラクーダの操縦もそこで行ないます。一見普通のパソコンで、マウスを使って航路を描いて指示するそうで、『簡単でいい』というお話を伺えました。

 ラッタル昇降要領

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 見たまんまの案内です。
 こんな大きな艦ですが、高さがある分結構揺れるものです。パーサー役曰く、最初の2、3ヶ月は船酔いで苦しむそうで。慣れてきたとはいえ荒れると吐きそうになると。それだけに、こうした動作の遵守が大切なのですね。
 なお、バラクーダにも人が乗れるそうですが、全力疾走させると乗員は例に漏れずやっぱり吐くOTL

 医務室

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 負傷者が出たり救助した際に応急処置を行う部屋。
 そんなに広い部屋でもないですし、手術室のように設備が整っていません。あくまでも、止血など病院まで死なないような処置を行うのが目的です。
 パーサー役は『この艦は戦闘艦じゃないので~』とよく口にされましたが、救助や救護訓練以外でこの部屋を使うことが無いことを祈ります。

 艦体中部後方より

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 この位置からだとその威容が感じられますね。
 中央あたりに写っている艇は作業艇で、バラクーダではありません。